モラハラ夫の仕事中に逃走し、その後「婚姻費用分担請求調停」を自分で申し立て、離婚調停に発展。無事に離婚をした渡部です。
【モラハラ体験談】弁護士なしで調停離婚をした私の自己紹介
離婚を意識しはじめたときに、ある疑問が生じました。
目には見えないモラハラ。証拠を残すべきだと思うけど…
モラハラの証拠ってどうやって残せばいいの？
・モラハラの証拠ってどんなものが有効なの？
・モラハラを日記に残す場合の書き方は？
・モラハラは言動だから証拠がない！
・紙に書いておいたら見つかった時に殺される！
など、さまざまな疑問がありました。
結局私はLINEやクラウドストレージを利用してモラハラ被害を日々記録しました。
この記録は、のちに警察や女性センターや弁護士事務所の無料相談に行く際、離婚調停に発展した際にモラハラの証拠としてかなり役に立ちました。
モラハラを受けたら、言われたこと・されたことを必ず記録に残しましょう。
この記事ではどのように記録を残したら良いのか、どこに保管すると安全かを実体験を元に解説します。
私が作った証拠の実際の画像付きで説明するので、イメージを掴みやすいと思います！
・モラハラの証拠がないとどうなるの？
・モラハラの証拠の書き方、内容
・LINEを使ったモラハラ証拠の残し方
・安全にモラハラ証拠を残す方法
モラハラの証拠が大事な理由
離婚話に発展した際、モラハラの加害者側は「モラハラなんてしていない」と言い張ります。
やってない vs やられた
意見が対立したときに有効になるものは、やはり証拠です。
モラハラはDVと違って、無視や言動がメインであり目に見える証拠がないので、日々の記録が「証拠」になります。
特に無視という行為は、録音や写真で残せる証拠ではないので日時を記録することが重要です。
また、モラハラを長期間受けていると精神的に憔悴しきって判断力が鈍り、正常な判断ができなくなります。
第三者から見ると明らかにモラハラなのに「私が悪いんだ」って思い込んでしまう…
よって、これはモラハラかな？と感じた際は早いうちから記録に残すことを習慣化した方が良いです。
感覚が麻痺しているかも？と思った方は下記の記事も参考にしてください。
どこからどこまでがモラハラ？「私はまだ軽い方」の誤解
後から何をされたか思い出そうとしてもなかなか出てこないものでもあります。
日々記録を残すことが非常に重要なポイント！
証拠は多い方が有利になります。今から記録を残すようにしましょう。
証拠がなくて裁判で負けてしまったという声も聞きます。
モラハラを受けた時に記録する内容
モラハラ的な発言は、言われた内容通りに記録を残しましょう。
モラハラは言葉だけではなく、舌打ち、わざと大きな物音を立てる、無視といったような行動の場合もあります。
このようなことをされた場合は、行動の内容と日時を記録しましょう。
もちろん、暴力を振るわれた・モラ夫が原因でケガをした場合も必ず記録。
アザができた、出血した等、見てわかるものであれば写真も撮っておきましょう。
私の場合は、モラハラ夫に虚言癖がありました。
調停の際に私に色々買わされたという嘘の主張をしてきたので、モラ夫が家電やゴルフクラブなど私に相談なく自ら高額な商品を買ったLINEのやり取り等含めた内容も資料化しました。
これにより、調停時にモラハラ夫が嘘の主張をしているという証拠として提示することができました。
言動だけじゃなくて、浪費癖も記録すると良いのね！
モラハラ的な言動だけではなく、日頃のお金遣いの荒さなど気になる点は資料化しておくと後々役に立つことがあります。
浮気の可能性がある場合は、浮気を疑う怪しい行動があった日時も記録しましょう。
無視は日常茶飯事すぎて記録の量も多かったですが、日時と合わせてどんなタイミングで無視が始まったのかを記録するようにしておきました。
「普通に会話をしながら夕食を食べていたのに、食後に夫がトイレから戻ってきたら無視が始まり翌日まで続いた」などどんなタイミングで始まりいつまで続いたかという期間の内容を記録しました。
✔ モラハラの言葉は言われた内容通りに記録
✔ 暴力を受けてケガをした場合は写真を撮る
✔ 無視もモラハラにあたるので記録
✔ 浪費癖など気になることは記録しておく
✔ 浮気の疑いがある場合はその内容も記録
※全て日付、時間、場所（どこで）も記録！
相手の銀行口座情報はマスト
モラハラの言動の他にも記録しておくべき内容があります！
調停や裁判で決まった支払いが滞った場合、強制執行で給料を差し押さえることができます。
また、財産分与を算出する際に、正確な預金額を教えてくれないことがあります。
このとき、裁判所が命じれば「調査嘱託」といって、裁判所から銀行に預金額を問い合わせをしてもらうことができます。
ただし、銀行口座がわかっていないと調べてもらうことができません。
口座番号がわからなくとも最低限銀行名と支店名は把握しておくようにしましょう。
相手の銀行口座は全て知っておいたほうがスムーズに事が運びます。
年金分割のため、年金手帳の基礎年金番号も控えておくことをオススメします。
また、確定拠出年金は財産分与の対象です。確定拠出年金の情報もわかる範囲で控えておきましょう。
✔ 銀行口座を記録（銀行名・支店名・口座番号）
✔ 年金手帳の基礎年金番号を記録
✔ 確定拠出年金の情報を記録
モラハラ証拠はどこに記録？紙は絶対にNG！
『モラハラの証拠を残すことが大事』ということをわかっていただけたかと思います。
ただ、モラハラの内容を書いた日記や記録を加害者であるモラハラ夫に見られてしまったら大惨事です。
精神、肉体的にボロボロにされるほか、重要な証拠を失ってしまうことになるでしょう。
見つかったら殺されるんじゃないか？と思っていました。
紙のノートや日記という物理的に手元に残るものは危険すぎて無理と判断しました。
家のどこかに隠したとしても、見つかった時の事を考えると恐ろしすぎて絶対に無理です。
物として存在している限り、どんなに入念に隠したとしても「絶対に見つからない」確率は0とは言えません。
また、バレないように保存するだけではなく、いざという時に証拠として提出できるように、わかりやすくまとめておくことも大事です。
のちのち、弁護士や警察、女性センター、家庭裁判所の調停員など、誰かに見せる可能性があるということも意識しましょう。
上記のように、見つからないこと・まとめることを考えると、紙ではなくデジタル化での保存が最適です。
私はLINEのノート機能に記録を残していました！
定期的にLINEにメモした内容をExcelやWordで資料化し、その資料をクラウドストレージ上に保存しておきました。
LINEはPCにもインストールできるので、PCからのメモした内容が拾えて便利です。
クラウドストレージに保存しておき、必要時はUSBメモリにコピーしてコンビニで印刷していました。
①LINEにメモ（記録） 【都度】
②Excel、Wordで①を資料化 【月1程度】
③クラウド上に保存
④USBに保存し、印刷【必要時】
細かいやり方を説明していきます！
LINEのノート機能を使ってモラハラメモ
日々のモラハラはLINEのノート機能にメモしておきました。トイレにこもってポチポチと都度メモをしていました。
さらに、スマホを奪われパスワードを解除させられた際や、無理矢理スマホを取り上げられたとしても見つからないよう工夫しました。
1.LINEで自分だけのグループを作成
友達画面の右上から「グループ作成」で、友達を選択せずに「次へ」を押すことによって自分だけのグループを作成できます。
ポイント
グループ名は見られた時のことを考えて、怪しまれない名前にしましょう。
2.LINEのノートにメモ→コメントとして日々メモ
1.で作成した自分だけのグループにトークとして投稿しても良いのですが、万が一モラハラ夫にスマホを奪われ見られた時のことを考え、簡単に見つからないようトークではなくノートにメモしていきました。
ノートを開かれてすぐにバレないように、ノートを押して最初に表示される画面には全然関係ないことをメモしてるように見えるよう、バスの時刻表の画像を貼っていました。
ただ、とても重要な内容はノートの編集ではなく、コメントとして入力（投稿）しました。
コメントとして入力すると自動的に投稿日時が表示されるので、もし裁判になった場合に証拠として有効になることを考え、コメントとして入力していました。
内容はダラダラとした思い・気持ちを述べるのではなく事実を入力するようにするのと気持ち的な内容はさらっと思った事程度にしておきましょう。
ポイント
証拠として提出することを意識して入力していくのがコツ！
3.LINEのトークを非表示にする
ノートに入力が終わったらトークは忘れずに非表示にしましょう。
いつ何があるかわからないので、慣れてきても油断せずに毎回非表示を徹底しましょう。
ポイント
LINEのノートは必ず毎回非表示にすること！
記録したモラハラの内容を資料化
LINEで日々のモラハラを記録していくとどんどん情報が溜まるので、一定の期間でExcelやWordに落とし込んで資料化していきましょう。
提出するときのことを考え、A4サイズで資料を作りましょう。
パソコンにPC版のLINEをインストールします。PCからLINEにログインし、ノートの内容をコピペして資料化していきます。
このまとめて資料化する作業、結構大変なので隙を見て1か月～3か月毎にまとめることをおすすめします。
いつか全部まとめて資料化しようと思って溜めてしまうと結構大変…
モラハラ証拠をLINEにメモをして資料化
実際の私の記録内容の画像も載せて説明していきます。
モザイク・ぼかしだらけで申し訳ないのですが…
雰囲気だけでも掴んでいただければと思います！
夫には浮気疑惑があった為、私に隠れて会おうとしていた元カノとのやりとりや、虚言癖の証拠になる内容などを撮っておきました。
自分と夫のやりとりは、いつでも開示できるのであえて資料化しませんでした。
▼LINE内容をまとめた資料
ExcelにLINE画像を貼って、補足の文章を記載しています。
モラハラ証拠作成【概要】
はじめに自分と夫の基本情報を記載し、つぎに交際開始年月や同居開始年月、入籍年月日などの略歴を記載しています。
調停の申し立て書類にも「同居開始日」の記入欄があるので、忘れがちな基本的な略歴は時系列で振り返って記載しておくと便利です。(弁護士事務所でも、女性相談所でも、警察でも、交際からの時系列は必ず聞かれたので、簡単な時系列の年表も別途作成しました。）
また、調停や裁判で決定した支払いに対して支払いが滞った場合に、強制執行で給料を差し押さえることができるので、モラハラ相手の勤め先情報も把握しておくようにしましょう。
第三者が見たときに概要がすんなり理解できるように、わかりやすい内容を意識しましょう。
無料弁護士相談だと、30分間無料の弁護士事務所が多いです。口頭で伝えるより、概要書類を見てもらい読んで把握してもらう方が圧倒的に早いです。
モラハラの内容だけではなく、勤務先や入籍日等の時系列含めた概要も大事！
▼私が作成した概要資料（実際の書類画像）
ポイント
第三者が読んで、サクっと理解できる内容の概要にする(本でいう「あらすじ」のような感じ)
モラハラ証拠作成【詳細】
概要の次に、日々のモラハラの詳細を記載していきます。このとき、モラハラをされた日時も入力するようにしましょう。日時があったほうが証拠として有効になりやすいです。
▼私が作成した資料（実際の書類画像）
ポイント
・LINE等画像の証拠がある場合は、文章と共に載せる
・モラハラ加害者によってケガをした場合は画像も載せる
モラハラ証拠作成【カード類情報】
夫の通帳類が一切見当たらなかった為、キャッシュカードを撮って口座番号を記録しました。
念の為、裏表どちらも撮影しました。
お財布の中に消費者金融のカードも出てきてビックリ！
▼私が作成したカード類の記録資料（実際の書類画像）
作成した資料（証拠）はクラウドに保存で隠しきる！
ExcelやWordで資料化したファイルの保存先は、クラウドストレージに保存しておくのが手元に何も残らず安全です！オンラインストレージとも呼ばれます。(厳密な解釈の違いは割愛)
クラウド=雲 ストレージ=保管するための記憶装置
その名の通り、ネット上にデータを保管できるサービスです。
一定の容量までは無料のサービスも多く、端末(スマホやPC等)にデータを保管せず、ネット上に保管するのでいつでもどこでもデータを取り出せます。
クラウドストレージサービスは無料のものが何種類かあるので、自分が使いやすいものを選びましょう。各サービスによって、容量に違いがあったりします。
どのサービスでもログインIDとパスワードを入力するので、他人に見られることはありません。(逆にIDとパスワードを知られてしまうと見られてしまうので注意)
※端末にパスワードを保存しないようにしましょう。
クラウド上に保存しておけば、漫画喫茶などインターネット環境があればどこでも作業できて便利！
私が使ったことがあるクラウドストレージを紹介します。
☁OneDrive
Microsoft社のサービスです。
☁Dropbox
世界で約6億人が使っているサービスです。
☁Googleドライブ
Googleのサービスです。Googleアカウントでログインしている場合、「マイドライブ」にアクセスするとすぐに見ることができるので、見つかってしまう可能性が高めかもしれません。
また、オンラインのノート機能として「エバーノート」というサービスもあります。こちらも仕事でもプライベートでもよく使っています。無料のサービスです。
LINEではなく、Evernoteにメモしていくのも良いと思います。
🐘Evernote
ポイント
・ID、パスワードは端末に自動保存しないように！
モラハラの証拠資料を印刷するときはUSB保存
クラウドストレージ上に資料を保存しておき、印刷が必要な際はUSBメモリーに保存してコンビニで印刷しましょう。
念の為、ファイル名はバレないようなタイトルにし、USBメモリーは見つからないよう入念に隠していました。
安全性を高めるために、USBメモリーと一目でわからないものを選ぶのも対策のひとつです。
▼ オシャレな鍵風USBメモリ
チェーンを通せばネックレスとして肌身離さず持っていられる！
▼ 子供のおもちゃに見せかけてUSBメモリ
一見オモチャに見えるので、おもちゃ箱に入れて隠しておけば自然です。
キッチン周りに隠しても、子供のいたずらと言い訳しやすい！
▼ リストバンドタイプのUSBメモリ
肌身離さず持っていられて安全。ケースに入れておいても一見何かわかりづらい
※各USBは自宅のPCに対応しているか製品仕様欄をご確認のうえ購入ください。
モラハラの証拠のポイントは【記録・内容・安全に保存】
モラハラの証拠は、まずは記録することがとても重要です。
後になると思い出せないことが沢山！
モラハラの被害に遭っている方は、少しでも多くの証拠を集めるために、今日から記録に残すようにしてください。
内容も感情だけを書き連ねるのではなく、事実ベースで第三者がわかりやすいように状況を整理して書くように意識しましょう。
そして、見つかってしまい身に危険が生じては本末転倒です。
モラハラの証拠はモラハラ加害者の目につかないように細心の注意を払って保存しましょう。
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